小学生くらいになるとゲームに夢中になる子供も多いですよね。
子供が勉強しないでゲームばかりしていて悩んでいる親も多いと思います。
うちの子供はゲーム障害(ゲーム依存症)?最後に診断チェックもあるのでぜひご覧ください。
ゲーム障害とは?
正式な病気として認定
世界保健機関(WHO)による国際疾病分類で、ゲーム依存が「ゲーム障害」という病名で国際疾病として2019年に正式に認定されました。2022年1月から適用となります。
ゲーム障害は、ゲームに費やす時間がどんどん長くなり日常生活での食事や睡眠がおろそかになったり、ゲームのことばかりずっと考えて他の活動に対する興味を失ったりしてしまうなど自分自身をコントロールできなくなる病気で、「ゲーム依存症」や「ゲーム症」とも言われます。
診断される基準
下記、3項目の行動が12ヶ月間以上続くと「ゲーム障害」と認定することが出来ます。
●ゲームをする時間や頻度がコントロールできない。
●日常で生活している中で何よりもゲームを最優先にする。
●なにか問題が起きていてもゲームを続ける。
まだ新しい病気なので認定される基準は今後の動向によって変わってくるかもしれません。
患者数は?
ゲーム障害の患者数は2017年に厚生労働省が調査したデータでは、中高生で約90万人がネットやゲームに依存している疑いがあると言われています。日本の中高生の人口は約650万人いるので15%程度はネットやゲームに依存している可能性があるということになります。
ゲーム障害で起きる問題
依存状態から抜け出せない
ゲーム障害になると脳に異常な反応が起こります。この異常は、アルコール依存やギャンブル障害の患者で確認できるのと同様の異常反応で、どんどん依存状態から抜け出せなくなってしまいます。
他にもゲーム障害によって下記のような問題が出てくる可能性があります。
- 欠席や欠勤が増える
- ひきこもりになる
- 朝起きられない
- 昼夜が逆転する
- 物に当たる
- 家族に暴力をふるう
ゲーム障害の治療
ゲーム障害の治療方法は主に4つあります。
- 診察
- カウンセリング
- デイケア
- 入院治療
基本的にはうつ病と同じように通院して治療をしていくのですが、それでも改善しない場合は入院して治療をしていきます。
条例で制限される時代
香川県では18歳未満の子供を対象に日本初のゲーム依存の予防を目的として条例「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」が2020年4月から施工されました。「ゲーム条例」または「ゲーム規制(制限)条例」とも呼ばれています。
条例の中で、18条2項(子どものスマートフォン使用等の家庭におけるルールづくり)では、具体的な数字を用いて内容が書かれています。
保護者は、前項の場合においては、子どもが睡眠時間を確保し、規則正しい生活習慣を身に付けられるよう、子どものネット・ゲーム依存症につながるようなコンピュータゲームの利用に当たっては、1日当たりの利用時間が60分まで(学校等の休業日にあっては、90分まで)の時間を上限とすること及びスマートフォン等の使用(家族との連絡及び学習に必要な検索等を除く。)に当たっては、義務教育修了前の子どもについては午後9時までに、それ以外の子どもについては午後10時までに使用をやめることを目安とするとともに、前項のルールを遵守させるよう 努めなければならない。
香川県ネット・ゲーム依存症対策条例18条2項
要約すると
- ゲームは1日60分まで(休日は90分まで)を目安にする。
- スマホなどの使用時間は夜9時まで(高校生は10時まで)を目安にする。
この条例は賛否両論ありますが、自治体が条例を制定して制限をする必要があるほど現代社会では問題になっています。
ゲーム障害の診断チェック
自分の子供はゲーム障害の兆候があるのかどうか一度チェックしてみましょう。
ゲーム依存チェック
- ゲームに夢中になっていると感じる
- 満足感を得るためにゲームの時間をもっと長くしたいと感じる
- ゲームの時間を減らしたり、辞めようとしたが上手くいかなかったことがある
- ゲームの時間を減らしたり、辞めようとした時に、落ち着かなかったり、機嫌が悪くなったり、イライラを感じる
- ゲームを始めた時に考えていた時間よりも長い時間ゲームをやっている
- ゲームを優先して人間関係を悪くしたり、悪化しそうになったことがある
- ゲームに夢中になっていることを隠すために親や先生などに嘘をついたことがある
- マイナス(落ち込み、不安、罪悪感など)の感情から逃れるためにゲームをやっている
5個以上当てはまった場合は、「ゲーム障害」の兆候が見られるので注意が必要です。